富士山ルート3776

ここはどこですか??私はどこにいますか?海抜0から富士山3日目。「富士山登山ルート3776」

rutamomo

20時に寝たつもりがほとんど寝られず。

そんな中突然

全灯っ。

突然すべての照明が全灯状態に。

慌てて時計を見るっ。

午前2時

マジかっ。こんな時間に。

周りがガヤガヤと準備を始めた。

頂上でご来光を見たい人達の出発時間らしい。

ご来光はここで見てから頂上を目指そうと思っていた。

まだ何時間かは寝られる。

すご~っくイラッとした。

電気を全灯にした山小屋にも、寝ている人がいるのに思いっきり話をしながらながら準備する人たちにも。

そして30分ぐらいガヤガヤが続いた後、静けさが戻った。

山小屋内には数人しか残っておらず、ほとんどの人が出発したらしい。

ほっ。

そこから1時間半だけグッスリ眠れた。

4時に目を覚ますと、隣のブースにいたお父さんと小学生の娘さんが戻ってきていた。

ん??なんで??

トイレに行くためドアの外を見ると

ゲッ。ちょっとした悪天候。

視界最悪な上に雨と結構な風。数時間前は夜景がくっきり見えてたのに。

建物の外にはたくさんの人が・・・・

狭い軒の下で雨をしのごうとしていた。

その中の一人の白人の男性が

「少し中で休憩させてもらえませんか」

と申し訳なさそうにお願いしていた。

すると、山小屋のスタッフの男の子は

「宿泊者しか中に入れることはできません」

と。

ちょっと腰かけられる空間はあるのに何で断るのかわからなかった。

モヤモヤした。

さらに、私が外にある少し離れたトイレに行こうとしたら

彼は

「これをっ」

と言って私に山小屋で用意しているレインジャケットをかけようとした。

「宿泊者さんにはサービスなので」

その光景をドアの外で白人の男性は雨に濡れながら見ていた。

私はレインジャケットを断った。

モヤモヤした。

池田館でご来光を見られる時間は大体4:30ぐらいだ。

今日は100%無理と判断して

4:30に出発っ。

寒かったので持ってる服を全部着こんで、レインジャケットとパンツで完全防水装備。

昨日のような人数は歩いておらず、自分のペースでいける。

歩き進めていくと少しづつ視界が良くなってきた。

お金がブッさしてある柱2本を通りすぎ

9合目の萬年雪山荘到着。

5:10

高山病っていう症状は出ておらずラッキー。

噂だと8合目以上は危ないらしいっす。

かなりゆっくりめに登ってるのがいいのかも。

サクッと9合5勺。5:50

でっ、富士宮口の鳥居をとらえたぞっ。

ここまで来ると、悪天候そっちのけで気分はアゲ~です。

そして、そして、こっそりと目標地点のひとつとしていた

浅間大社

6:40着

ここでの目的は…….

これっ。

デザインのかわいいお守りコレクターとしては外せません。

このお守りっす。

かわいいっしょ。

程よいサイズ感といい、シンプルさといい。

裏に富士山頂上浅間大社って書いてあって、ここまで来ないと買えないレア感もたまりません。

ここで浅間大社横にある

頂上富士館さんで朝ごはんを食べようかと思ったら….時間外で食べられず。

とりあえず行動食でしのぎます。

そして、最終目的地。

剣ヶ峰の頂上

をめざします。

おっ。ちょっと晴れてきた。

バシバシ写真を撮りまくっていたら、

この写真を撮る頃にiphoneのバッテリーが

8%。

マジかっ。

もう一回見直しても

8%。

モバイルバッテリーも0%。

今回はiphoneSEをフル充電2回できるモバイルバッテリー持参。

昨日の朝モバイルバッテリーもiphoneも満充電してきていてこのザマです。

剣ヶ峰での写真が撮れないとマズイ。

スタンプカードの最後のとこはこれ。

富士山頂での記念写真。

これは必須なのだ。

頂上までは行列。順番を待つ間にバッテリーを消費しないようにカメラを使わないように。

そんな時に限って雲が消えて、火口の向こう側がくっきり見えるようになって、無茶苦茶いい写真が取れそうな風景に変わっていった。

とっ撮りたいっ。

カメラの画面をジッと見つつ、ぐっと我慢して頂上へ。

ギリで撮れました。

今日一番の快晴な感じで撮れた。

下の方を見ると、

あっ、三人組だっ。

そして彼らの番になるのを待って一緒に撮ってもらいました。


ヤッタネ。
まだ7%だったので、さっきのとこ撮ってみると

雲っ。

さっきここに雲がなくて、お鉢めぐりの人たちが逆光で照らされてて無茶苦茶きれいだったのに・・・・。

山の天気はめまぐるしく変わります。

iphoneもヤバいし、お腹もすいたし下山しよっと。って軽い気持ちで。

この時富士山の下山を甘く見ていました。

下山は御殿場口から行ってみます。

ここを出たのが

8:30

ここで全身黒のマムートを着こなすガイドさんが引き連れるグループと一緒になりました。

このマムートガイドさんのトレッキングポールの使い方の説明がわかりやすくて、グループでもないのに聞きいっちゃいました。

御殿場口の下りは滑りやすく、踏む狙い目は大きめの石。

一歩一歩確認しながらトレッキングポールを前に出して~。

高い段差の時は脚より先にトレッキングポール~。

みたいな事言ってたような。

下山は気を緩めると、すぐズリッと滑るような感じなんで下半身に意識集中。

登りは呼吸に気を使ってたけど、下りは脚だね。

あっ昨日泊まりたかった赤岩8合館が見えてきた。

朝ごはんも食べるつもり。

ここの朝定食はハムエッグとご飯なんだって。ここで食べるハムエッグってどんなんかなあ。

って思ってたけど、

いざメニュー見たら見えちゃったんだよね。豚汁って文字が。

メニューにないけどご飯つけられますか?

って聞いたらできますよって。

で結局、豚汁とご飯にしました。

朝食は9:40。


めちゃめちゃおいしかった。

ここで温かいもの食べられるのはありがたいですね。

山小屋のスタッフさんもとてもいい感じで、次泊まるんだったらこっちかな。

サクサク下っていくと少し暑くなり、ジャケットとフリースを脱いだ。

半袖にアームカバーという服装で進んでいく。

でも今日の天気は変わりやすく、また雨がパラついてきた。

砂走館のとこで慌ててレインジャケットとパンツを着る。

いきなり雨あしが強くなってきて、少し遅ければびちょぬれになるところだった。

そこからはどんどん天候が悪くなってくる。

そして、iphoneのバッテリーもとうとう5%になった。

いろいろヤバくなってきたところで

あの

大砂走り

がはじまった。

大砂走りって言えば、1歩進めば2~3mぐらい進めるっていう楽しそうな下り。

火山砂を結構な速度で走りながら下っていけるらしい。

ただ私はちょっと怖くて思いっきり走ることができずにいた。

カカトから踏み込むことで少しブレーキをかけながら下る。

砂の中に足を突っ込んでるのでクッションになって脚への負担はまったくないんだけれど、単調な動きだ。

最初はまわりの景色も見えて、クッションのような感触を楽しみながらだった。

でも途中から雲の中に入ってしまったようで、10m先が見えなくなった。

このルートを選ぶ人が少ないのか、視界には誰もいない。

真っ白な中、10m先までしか見えない1本のロープを頼りに下っていく。

1本のロープって……….

ここはあの世ですか~って思っちゃうくらいの雰囲気で。

このロープをたどれば合ってるのかってのもわかんないし。

超~不安。

現在地もわかんないし。あとどれくらいかも不明。

iphoneは4%。

電波は届いてるみたいだったから、検索すれば現在地わかりそうだったけど、

電池が減りそうで怖くって、使うのをやめた。

下っても、下ってもロープしか見えない。

いつまで下るんですかぁ。

って思ってたら、後ろからヘルメットをかぶって軽快に走りながら下ってくる女性が。

あっ人だ。

久しぶりに見た人に嬉しくなるも、彼女の姿は10m先で消えた。

まるでファンタジーの世界にいるような感じ

不安を通りこして、面白くなってきた。

とりあえずロープを見ながら下っていこう。

途中で分岐のような表示があってヘルメットの女性立ち止まっていた。

彼女も迷っているようだ。

しきりに地図を確認している。

彼女と確認しあい、真っすぐのロープの方を選んだ。

そして、彼女は10m先で見えなくなった。

ず~っと下っていくと、

御殿場口の入り口にある「大石茶屋」の案内看板が頻繁に出てきて一安心。

なんだか疲れ果てて時計を見たら、大砂走りに入ってから約1時間半がたっていた。

あんな中に1時間半もいたんだぁ。

そして御殿場口の登山口に到着。

ここの売店で水ヶ塚公園駐車場行のバスのチケット510円を買い。

水ヶ塚公園駐車場へ。

水ヶ塚公園駐車場は無茶苦茶晴れてて、何で????ってなった。

この駐車場にはおしゃれなカフェやお土産物やさんがあって観光地になっている。

富士登山組以外に家族連れなんかもたくさんいた。

ファンタジーの世界から一気に現実の世界に戻ってきた。

さっきまで何だったんだ。

さあ戻ろう。

水ヶ塚公園駐車場から西臼塚駐車場まではバスで500円。

西臼塚駐車場からは自分の車で。

今日も長い一日だった。

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あるき旅にはまった人
フリーで建築関係の仕事をしているrutaです。 テレビで見たのをきっかけにスペイン巡礼を調べはじめ、2017年にスペインへ。 800km歩けたので調子にのり、さらにあるき旅にはまっている最中です。
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