スペイン巡礼

スペイン巡礼のため、44歳で親知らず抜きました。ちょっと悲惨(泣)

rutamomo

20代の頃、親知らずが3本ありました。
1本は見えてて、2本は表にまだ出てきてない状態。
26歳でイタリアに行くことになったとき、
歯の治療は保険がきかないから、親知らずは抜いていった方がいい
といろんな本に書いてあったので、
(そのころはインターネットは普及してません。)

見えてる1本だけ抜きました。

その時はさら~っと。その日だけ痛みがあったような。

31歳の時、膝の前十字靭帯の手術後、入院中、
右の上の親知らずが急に痛みだし、
隣にあった歯医者で

2本目を抜いてもらいました。

この時も膝の痛みと重なって、
それほど痛くなかったなあという記憶。

今回、スペイン行くぞーっと決めてから、

スペイン巡礼中に歯が痛くなったらやだなと思い、
左下の親知らず、ちょっと頭が見えてたし、
歯医者さんに
「親知らず抜けます?」
って聞いたら、
簡単に
「抜けますよ~」

と言われたので、
簡単に抜くことを決めました。

今となっては少し後悔。

その時行っていた歯医者さんは
口コミ検索で
赤ひげ先生みたい歯医者
と書いてあったとこです。
もう少し口コミがよさそうなとこは軒並み1か月待ちで、
赤ひげ先生のとこは3日後ぐらいに予約がとれたのでそこで。

5/17に予約をとり、抜くことになりました。
その前にネットとかで検索すると
40歳代での抜歯はきつい。
と書いてあるサイトもありました。
少し不安でしたが、
先生が簡単に抜けるみたいなことを言っていたので、
大丈夫かなあっと。

そして当日

その赤ひげ先生の歯医者は
設備が古いです。こんなイメージ。

椅子も自動じゃなくて
自分で起きるタイプ。腹筋が必要です。
お年寄りは自動タイプに案内されていました。

9:00の予約だったので、今日最初の患者です。
さあはじまります。

あまり作業内容の説明はなく、
今麻酔をかけてるのか、今何やってるのかわからない状態。

それでなくてもまわりの環境で不安になります。

赤ひげ先生(髭ははえてません)はペンチのようなものを持ち
私のあごを強く抑えながら、歯をつかんでギコギコ揺らしていきます。

この時点で不安。
(歯を抜くのってこんなアナログだったかなあ??)

かなり前の抜歯の記憶は、もっとスムーズに、
抜くときも痛くなかったイメージ。

赤ひげ先生、

その後も激しく動かしていきます。

病院って感じじゃなくて、工事現場って感じになってきてます。
ペンチ持って抜けないビスを強引に抜こうとしてる職人さんみたいに。

そっそこって人体の一部なんですけど・・・・

あんまり荒っぽくしないで~~と心の中では叫んでいます。

あっあごが超痛い。

もしかして麻酔の効きが悪い??

この時点で30分ぐらい経過しています。
いろんな思いが頭の中をぐるぐる。
先生は熟練工だと思いこもうとする。

そこで言ってはいけない一言を赤ひげ先生が

「無理にやって隣の歯が割れちゃったことがあるんですよ。だから無理やりやらないように・・・」
この発言二つおかしい。

1.隣の歯が割れちゃう??この危険性。先にいうべきだろ。

2.もう無理やりやってる感じなんですけど。

赤ひげ先生も疲れてしまったようで

「少し休憩させて下さい」

と違う患者さんに。

この時点で患者さんがたまってしまっていて、

先生も焦っているのがわかる。

私の次の患者さんもいつもと同じ予約でとってしまっているようで
どんどん増えていく。待合がごった返してきた。

一人の患者さんを見た後再開。

またギコギコ始めた。
ずっとあごが、わりと強めに痛い。

そして赤ひげ先生、削る器具を取り出した。

体力と気持ちが落ち気味のときの
「キーーーーーン」という音。
この頃はもう心が折れまっくっています。

何処かを削ったあと、またギコギコ。

削っても感触が変わらない感じ。

そしてたまに赤ひげ先生、
ペンチでつかみきれず、滑って口の中の皮膚にペンチがあたっちゃうことも、これも地味に痛い。

「もうすぐぬけそうなんだけど、全然動かないなあ」

ちょっとした敗北宣言が先生の口から。

先生頑張る

でも抜けない

もっと頑張る

痛い

もっともっと頑張る

患者さんがたまっていく
という負のスパイラルに突入。

すでに50分ぐらいの格闘。

もう耐えきれなくなった私は。

「抜かない選択肢ってありますか」
と勇気を振り絞って聞いたら
赤ひげ先生、すぐ手を止めました。

「わかりました」

赤ひげ先生の安堵の表情を私は見逃さなかったよ。

どうなっちゃうかわからなかったけど、
やめてよかったと家に帰る。

そこで激痛。ロキソニンをもらっていたので、すぐ飲む。
抜いてないのに激痛ってやるせない。(悲)

痛くて寝ることもできないので、
「親知らず 抜歯 失敗」って検索して
いろいろ調べてみた。あまり出てこない。
このまま中途半端がやだったので、

はじまるまえ、赤ひげ先生のとこの看護婦さんが言っていた事を思い出した。
「難抜歯だったらいつもは総合病院に行ってもらってます。」

次の日の朝一番に口腔外科がある総合病院に電話してみた。

紹介状があれば見てくれるらしい。
赤ひげ先生で紹介状をつくってもらい次の日に診察してもらうことに。

そしたら、
こんなイメージの先生がいて(救世主なので私には美化して見えている)

最新式のきれいな診察台。
看護婦さんたちも丁寧に優しい。
この空間にいるだけで安心感。

それにこの先生すごく丁寧に教えてくれた。
しかもやさしく
「こんなに腫れているよ。よく頑張ったね」
医者ってそんな言葉かけてくれるんだ。
わかってくれてる~。
一気にその先生の信頼度アップ。

「でも抜く人いっぱいでねえ。1か月後になっちゃいます。」

「・・・・・・・」

「待ちます。」

「これ、当分痛いから痛み止めもう少し出しておきますね。」

そうです。その後マックスで痛み止め使いました。

そして痛みの他にもう一つ発見したことが。
私これが大好物なんです。

初物を旦那が買ってきてくれて、
食べた瞬間。
ズキッ。
超しみます。

抜けてないのにしみるってやるせない(悲)
痛みは1週間ぐらいでおさまりました。

6/20 抜歯本番です。

とはいきませんでした。
日にちを一日間違えていました。
予約は20日だったのを21日だと勘違い。
1か月待ったのに・・・・
なんというバカ。
いろいろあきらめます。
6/20の夜に気が付きました。
6/21の朝病院に電話します。
「すみません。日にち間違えてしまいました」
「違う先生になっちゃいますが、明日できますよ」

「いいです。いいです。お願いします。」
6/22ホントのホントに本番です。

6/22 14:30 病院に行ってみると

先生でした。
「前のが早く終わったから僕がやります。」

「お願いします」(嬉)

看護婦さんが
「緊張しているみたいですね」と声をかけてくれました。
前のトラウマでガチガチになっていたんでしょうね。

さあはじまります。

今何をしているのか、いちいち説明してくれます。
これってかなり安心できます。
麻酔もがっちりきいているみたいです。
何やってるかわからないうちに

15分ぐらいで抜けました。
この写真よりちょっと大きかった。

「大きかったですよ。前の先生ももう少しだったのに」
と言っていました。

今思うと、何で赤ひげ先生はこの難抜歯に果敢に立ち向かう事にしたんだろう??

わかりません。

「抜歯後の消毒と抜糸は、紹介元の先生にお願いしてください」
「えっ」
先生にお願いしたいのに・・・

翌日赤ひげ先生に見てもらいました。
「どうでしたか」

「時間かからずぬけました」

「そうですか」

その後、親知らずが抜けた後ところが知覚過敏になりやすいらしく、
はやく象牙質でおおわれるようにとレーザーやってくれたりと
赤ひげ先生頑張ってくれました。
となりの歯が虫歯だったので治療もしてもらいました。

今では、赤ひげ先生も一生懸命やってくれたんだからしょうがないと思ってます。

ただ、硬いものをかむときの違和感と
歯磨きの時の水でもしみるという症状が今でも残っています。

虫歯はなくなったみたいなので、スペインでは痛くはならないとは思いますが、少し不便ですね。

来年のスイカは両方の歯で噛めるようになりたいな。

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あるき旅にはまった人
フリーで建築関係の仕事をしているrutaです。 テレビで見たのをきっかけにスペイン巡礼を調べはじめ、2017年にスペインへ。 800km歩けたので調子にのり、さらにあるき旅にはまっている最中です。
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