スペイン巡礼を終えて。
帰国してから5ヶ月。
いまだにカミーノの余韻に引きづられている私。
こんなに豊かな感動に出会えるなんて想像していませんでした。
26才の時のバックパッカー旅で味わった異国の地での風景や空気や建物を見たときのものとは全く違った体験。
実は……
スペイン巡礼を目指すと決めた時、自分を変えたいと漠然と思っていた。
800km歩く事が達成できたら、気持ちが変わるかもとかって。
実際はというと、何も変わらず。
それは淡々と毎日歩き続けただけだから。
毎日歩き続ければ1ヶ月後ぐらいに800kmは歩けちゃいます。
その行為は私にとっては頑張ってるわけでもなく、努力したわけでもなく、我慢したわけでもなく。
乗り越えた感が薄いんです。なんだかねぇ。
ただ、終わった後の喪失感がすごかった。
その理由は、人。
カミーノ中は助けられたり、助けたりってのが当たり前で。
声かけられるのも当たり前で。
言葉なんて関係なくて、ニコッするだけで繋がってるって気持ちになる。
一体感とか仲間感がすごいです。
心地いいんです。
もしかしたら、言葉を全部理解出来ないのがいいのかもしれないな。
日本で歩いてるだけで、そんな体験ってできないでしょ。
知らない人といきなり話すってないでしょ。
これってかなり貴重な体験です。
さっき、最後に乗り越えた感が薄いって書きましたが、人に対しての感情は湧き上がるものがありました。
途中の道のりで声をかけあった人たちとサンティアゴ・デ・コンポステーラで再会した時の嬉しさったらなかった。
ただただ嬉しくって、ハグして、ハグして、ハグして。
歩きに行ったっていうより、人に逢いに行った感が強い私のスペイン巡礼でした。
この感覚はカミーノに行かないと味わえないでしょ?!
また行っちゃうなこれは。
最後に、チグハグな文章のこのブログを読んで頂いている方々。本当にありがとうございます。
毎日見て頂けていたのは本当に励みになってました。
もう少しスペイン巡礼のまとめは少し書こうと思っていますが、巡礼記はこれで終わりです。ちょっと寂しい。